鍼灸を初めて受けられる方、不安のある方に

もぐさってよもぎ?

その通りです。
よもぎの葉を乾燥し、葉についている裏側の部分だけを集めて乾燥させたものです。
昔は一般家庭でも作っていたものです。

鍼は何でできているのですか?

現在、もっともよく使われている鍼ですとステンレス製です。
素材としては他に金または銀を含む合金もあります。

お灸って跡が残るのではないですか?

皮膚に直接もぐさをのせるお灸は、その大きさにより、跡が消えてしまう場合、残る場合があります。
また、鍼の上にもぐさをのせて行う灸頭鍼や温灸など、跡が残ら ない方法もたくさんあります。
各鍼灸院でどういった方法をとっておられるのか、確認してください。

せんねん灸は、自分でやっても害はないですか?

一般的に、こったりしている場合、こったところへしても差し支えないのですが、一度は鍼灸院で、あなたにとって灸がもっとも適切であるか、また適切ならば、一番効に作用する場所(ツボ)をとってもらうことをお薦めします。
ただやたらに多くするよりも、数点のツボに的を絞ってすえる方が、はるかに効果的な場合があります。
また顔面にやっても痕の全く付かない温灸も開発されてるようですが、これも鍼灸院 へご相談されることをお勧めします。
また、粘膜には、勝手にされないようにしてく ださい。

鍼は痛くないですか?

治療に用いる鍼は、直径が髪の毛ほど細さで、せいぜい蚊に刺されるほどの痛みです。
初めての方は、「なんだ、この程度ですか」と予期していた痛みに比べるとほとんど無刺激なのに驚かれます。
鍼は、裁縫針や注射針とは異なり、出来るだけ痛みを伴わないような尖端の形状で、しかも私たちには可能な限り無痛で刺入をする事が出来る独特の技術があります。

鍼の消毒はどうなっていますか?

鍼だけのことを言いますと通常は「ディスポーサブル(使い捨て)鍼」を使用している鍼灸院が大半です。
ディスポーサブル鍼は、エチレンオキサイドガスなどによ り消毒滅菌され、一回使用ごとに廃棄されます。
または「患者さん専用鍼」などの方法もとっております。
これも、一回使うごとにオートクレーブなどで消毒滅菌を行います。
ご心配なようでしたら、治療院に問い合わせていただき鍼灸院の鍼の消毒状況などをご自分の目でお確かめの上、通院になさっていただければいいと思います。

友人が鍼を治療院で埋め込んでもらったと言っていましたが大丈夫なのでしょうか?

皮内鍼といって、取ることを前提とした鍼ならば大丈夫です。
皮膚の十分な消毒の後3~5ミリ程度の、体の中には入り込まないようにできている鍼をテープで止めておきます。
いろいろな疾病に有効で、痩せる鍼などの時もこれを使う場合が有ります。
しかし古い鍼の施術方法で埋没鍼(まいぼつしん)と言う鍼を埋め込んでしまう治療法が有ります。
これに関してはすでに禁止された治療法(?)で常識的に行ってはいけない治療法です。
一部の常識ない鍼灸師がまだ行っているようなので絶対に受けないようにしてください。
もし、 行っている治療院等ありましたらこちらまで情報提供頂きたいと思います。よろしく お願いいたします。

整体師とかカイロプラクターとかとは、どのように違うのですか?

鍼灸の免許は(http://www.harikyu.or.jp/general/qual.html)をご覧頂けたらわかりますが、厚生労働省管轄の国家資格です。
よってその資格の取得には、国家が認めたカリキュラムを教育する学校を卒業し、さらに国家試験に合格せねばなりません。

整体やカイロなどは、そのような規定は全くなく、国家など公的機関からは一切認められていません。
したがって、彼らのいう資格とは、誰かが勝手に作った試験を受けただけで、さらに、劣悪なものになると、数週間の通信教育を受けただけで有資格者を名乗っている場合さえあります。
そんなものに統一された知識技術水準はまったく存在しません。つまり、無資格診療と言えます。
結果、当然のことながら、行政もそこで起こる問題には関与しません。

現在、「ツボ療法士」「足裏マッサージ」など、いろいろな名称や方法を標榜した無資格者による営業が行われています。
それらの無資格治療院での事故例なども頻発 し、社会問題となりつつあります。
また、「東洋医学」「ツボ療法」という文言を標榜する場合、東洋医学の教育をきちんと受け、治療出来る資格は、鍼灸師(鍼灸治療)、医師、薬剤師(共に漢方薬治療)しか存在し得ません。
これら以外で有資格者、無資格者を問わず、東洋医学を学ばずに標榜している場合も数多く見受けられます。

日本鍼灸師会所属鍼灸師は、現在のところ、三年間以上、約三千時間以上に及ぶ鍼灸専門教育を受け、国家資格を持つ者しか入会出来ず、入会後は講習や研修を受け、 常に新たな知識の習得と技術の研鑽に励んでいます。
また賠償責任保険に加入し、も し万が一、治療院内で事故が起きたとしても患者さんへの補償をおこなうことも出来 ます。
無資格治療院にかかり事故に遭っても泣き寝入りになったり、示談交渉、また 裁判へ発展することも考えられます。

治療院にかかる前には問い合わせの上、正規の鍼灸有資格者にかかることをお勧めいたします。
ただし例外として、鍼灸やマッサージの国家資格を持ち、その後にさらに積み重ねて、治療の一環として、そういった治療方法をおこなう国家資格者はいます。